nonameのノート

お金で買えない資格とお金で買ったモノ、調べても見つかりにくい小技を書き留めます。

小説の習作『毎日』

「またか」

接続が切られましたというメッセージが表示されたデスクトップパソコンのモニターを見て、私はそうつぶやいた。

ここは地上60階のビルの角にある一室。およそ3坪の広さで、南側と西側は天井から床までガラス張りの窓になっている。モニターから顔を上げると南側の窓を通して、はるか下に広がる夜景を眺められる。しかし、空を見ても無数のビルの明かりのせいで星は見づらい。

気分転換にならないので、パソコンをシャットダウンしたあと、廊下を抜けて寝室のベッドに倒れこんだ。目覚まし時計をセットせずに寝落ちしても、この寝室はビルの東側にあるため、日の出とともに自然に起きられる。何も心配することはない。そのまま深い眠りに意識を沈めた。

翌日、窓から差し込むまばゆい光で目を覚ました私はキッチンで朝食をとり、ランドリールームで着替えを済ませた。デスクトップパソコンの電源を入れる。パスワードと虹彩認証でログインして、昨夜接続を切られたチャットに再びアクセスする。

「またか」


変更履歴
1. 「またか」→またか。
2. 窓から差し込むまばゆい光で目を覚ました私はキッチンで朝食をとり、ランドリールームで着替えを済ませた後、デスクトップパソコンの電源を入れた。→窓から差し込むまばゆい光で目を覚ました私はキッチンで朝食をとり、ランドリールームで着替えを済ませた。デスクトップパソコンの電源を入れる。
3. またか。→「またか」
4. アクセスした。→アクセスする。
5. チャットサイト→チャット
6. この寝室はビルの東側にあり、目覚まし時計をセットせずに寝落ちしても、朝登る日の光で自然に起きられる。→目覚まし時計をセットせずに寝落ちしても、この寝室はビルの東側にあるため、日の出とともに自然に起きられる。


感想
1. 微妙やね。
2. エッセイみたいだね。
3. 毎日同じことを繰り返している人が60階建ての恐らくタワマンみたいな場所に住めると思えない。
4. 詩を読んだ感覚。
5. なんでタワマンの描写ができるの。
6. たわまんの上層は酸素が薄い。つまりそういうこと。
7. 100点。
8. 感想を持てるほどこの内容を理解出来てない。
9. もうこの文はこれで完結なんだよね?
10. いやわかる。モラトリアム。それを見事に表現した作品。ゆめともうつつともわからぬこの仮想空間で生きる現代人をたくみに描いた。
11. どうやったら追い出されないか追求してる研究者の話と見た。
12. そんな大層な話じゃねぇ。毎日ログインし続ける人間を切り取った画。
13. 主人公は運営の力によってログインした瞬間に接続を切られる。それは運営が主人公に対して何かしらの力を感じているから。主人公は運営の正体を突き止めようとしている。主人公のほうが犯罪者っぽい。
14. 生徒指導室からの封筒を受け取った者は、速やかに生徒指導室に来てください。
15. 封筒受け取りました。
16. 生徒指導室2回使うな。放送係。
17. 俺はほうじ茶。一介のほうじ茶に過ぎない。
18. 文の長さはともかく最後まで書ききれるのは良いことよね。